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出力インピーダンスを測る 

 出力インピーダンス?
 ちょっと難しい話です。

 信号反射の実験を行っているサイト(新しいウィンドウで開く:参照)を参考に、自分でも同じ実験をしてみようと思い立ちました。

パルス信号を1個発生させる機械(=パルスジェネレーター)」と「同軸ケーブル」、「終端回路(…というと難しそうですが抵抗 1個だったり、線一本だったり何も付けなかったりと、それだけのきわめてシンプルな回路)」の3者を接続し、終端回路の抵抗値を変化させて、信号の反射の様子を見ようという実験です。

 私はパルスジェネレーターなる製品を持っていないので、代わりにPICマイコン
でパルスを発生させることにしました。
 サイトによると「パルスジェネレーターの出力インピーダンスは50Ω」とのことですが、私が作成したパルス出力回路の出力インピーダンスは果たして何Ωでしょうか?

= インピーダンスってなんだ、というネットでたくさん説明されているモノをここでも =
 インピーダンスっていうのは、理解してもらうために思い切った表現をさせてもらうと、「信号の伝播仕様」とでも言いましょうか。
 ケーブルAとケーブルBをカチャッと接続するとき、ケーブルAの伝播仕様が50Ωで、ケーブルBの伝播仕様も50Ωだと、その接続したケーブル間を信号が通るとき、信号はスムーズにスルスルと通ります。
 しかし、ケーブルAの伝播仕様が50Ωで、ケーブルBの伝播仕様が75Ωで異なっていると、信号がケーブルA 50Ωを通り、ケーブルB 75Ωに差し掛かったところで、急にちょっと通りにくくなります。壁のようなもので、一部の信号が跳ね返ってしまいます(信号反射)。

 もし、流す信号が音楽だったりすると、音がうまく伝わらず、良い音で聴けない、ということになると思います。

 ケーブル以外に、機器にも、この伝播仕様というのがあります。
(※念のため、「伝播仕様」という言葉は、今このページで私が思いついた言葉です)

”ケーブルをスルスル通ったが、機器の伝播仕様(インピーダンス)が異なっていたために、機器の入力時点で信号が反射してしまった” (入力インピーダンスでの不整合)

”機器から信号を発生したが、発生後すぐのケーブルの伝播仕様(インピーダンス)が異なっていたために機器の出力時点で信号が反射してしまった” (出力インピーダンスでの不整合)

また、実験として、抵抗素子一本でインピーダンスの代わりになるか?と言ったら、答えはYESです。

こういう説明でちょっとはためになりますかねぇ…
大学とか行ってきっちり電気の勉強をしたわけではないので、ちょっとへなちょこですね。

2015/3/10 追記
やはり上記説明は正しいかどうかわかりません。
Wikipediaの「インピーダンス」の説明では、「600Ωと52Ωを比べて、52Ωのほうが信号が通りやすいというのはまったくの間違いである」とされており、反射波と透過波を使ってインピーダンスを説明しています。

でも思うんですが、反射があるというのは、通りにくいからこそ反射するのであって、結局のところインピーダンスは通りにくさと関わりがあるんじゃないかなと思います。私が間違ってるかな?

インピーダンスの説明は、ピシャリとわかるものが、探してもなかなか出てこない、という声をよく聞きます。難しいんですよね。

ここでは、

パルスジェネレーター
50Ω → 
同軸ケーブル50Ω → 終端回路50Ω
パルスジェネレーター50Ω → 同軸ケーブル50Ω → 終端回路0Ω、
パルスジェネレーター50Ω → 同軸ケーブル50Ω → 終端回路∞Ω

と、終端回路のインピーダンスを変更した3パターンで実験しますが、
この最初のパルスジェネレーター
が私の自作なため

パルスジェネレーター?Ω → 同軸ケーブル50Ω → 終端回路50Ω
パルスジェネレーター?Ω → 同軸ケーブル50Ω → 終端回路0Ω、
パルスジェネレーター?Ω → 同軸ケーブル50Ω → 終端回路∞Ω

インピーダンスが?となってしまっています。

?Ωのまま(わからないまま)で実験しても、サイトの実験結果と同じ結果を得ることができ、あまり問題がありません。

でも、知って、考察したいので、調べよう、というわけです。

PICマイコンのI/Oピンの出力インピーダンス

最終目的:

信号反射の実験(新しいウィンドウで開く:参照)において、
パルスジェネレータ回路 + 同軸ケーブル(50Ω) + 終端回路(50Ω)
の3者でインピーダンスマッチングをしたい。

今回目的:

パルスジェネレータ回路(PIC24HJ32GP202マイコン使用)の出力インピーダンスを知りたい。

PICのデータシートには仕様として出力インピーダンスの情報がないので、自分で出力インピーダンスを測定することにします。

書籍に基づいた出力インピーダンスの測定方法

書籍: 『アナログ基本回路の設計と製作 市川裕一』 誠文堂新光社 刊
2.4.5 入力インピーダンスと出力インピーダンス (2)出力インピーダンス P99~P100
わりと新しい本です。2014年11月現在、本屋に並んでいると思います。


  1. まず、負荷抵抗 RL を接続しない状態(オープン)で、出力信号の振幅 Vo を測定します。
    (負荷※1、オープン※2 参照)
  2. 次に、負荷抵抗 RL を接続し、出力信号の振幅 VL を測定します。
  3. 出力電圧 VL は、無負荷状態の出力電圧 Vo を、出力インピーダンス Zo と RL で分圧(※3)した値になります。

    VL =  RL  × Vo
    Zo + RL
     
  4. したがって、出力インピーダンス Zo は、

    Zo =  Vo - VL  × RL
    VL

    で求められます。

※以上書籍より引用

※1 負荷:
電気を要求するとか、消費するとか、信号を受信して何かするとか、そういう意味かなと思います。負荷抵抗とはそういう抵抗です。

※2 オープン:
何も接続しないで、線が切れている状態をオープンと言います。
ヘッドホンと音楽プレーヤーの例でいうと、ヘッドホンを接続していない音楽プレーヤーはオープンの状態、と言えます。

※3 分圧:
分圧とは、電気の基本であるオームの法則と同じ単元で学ぶような事柄です。
たとえば、20Ωと80Ωが直列に並んでいて10Vの電池を接続したら、それぞれにかかる電圧は2Vと8V、というようなことで、これを分圧と言います。

この方法を使ってPICの出力インピーダンスを測定します

その前に少し注釈…。
上図の測定方法の図と違い、下図では信号源が測定対象の中に入っています。
PICの信号源はPICの中にあるためですが、実験に支障はないでしょう。

図1 まず、無負荷でVoを測定



Voはパルスをトリガ(※1)して測定しました。
Vo = 3.55V でした。
※リンクは新しいウィンドウで開きます

図2 次に、負荷ありでVLを測定



VLはパルスをトリガして測定しました。
VL = 1.79V でした。
 また、負荷抵抗RLは分圧計算のための抵抗なので任意の値でZoを測定できると思います。
 可変抵抗を用いて、近い値と思われる、
RL = 82.8Ω としました。
※リンクは新しいウィンドウで開きます


以上より、出力インピーダンスは

Zo =  3.55V - 1.79V  × 82.8Ω ≒ 81.4Ω
1.79V

※1 トリガ:
オシロスコープの画面はつねに動いていて、1回だけ波形が変わったとしても、一瞬で流れてしまい、見られません。
そこで、トリガを設定して、「波形がこう変わったら」という条件で画面を停止できます。
上記では「パルスが発生したら」という条件で画面を停止しています。

その他の情報

 以下は意味ないかもしれませんがパルスを繰り返して交流波形のようにして、周波数を測ってみました。
 インピーダンスを測定するのに周波数の情報も もしかしたら必要かな、と思いました。
 今回の場合必要ない気もするんですが…。なんとなく。

でも自信がないです…

書籍の通りに測定し、答えを出したものの、このパルスジェネレータ回路の出力インピーダンスは 81.4Ω と考えて良いでしょうか?
自信がありません。

たとえば、このサイトではインピーダンス測定は簡単ではないと説明しています。
新しいウィンドウで開く:http://www.orixrentec.jp/helpful_info/detail.html?id=47
(16/01/03(日) 22:20:41 リンク切れを直しました)

ぶしつけですが、もし、アドバイスいただける方がいらっしゃるなら、



※この文字はスパム防止のため画像になっています。

こちらまでお気軽にご連絡ください。
2014/11/30(日) d_kawakawa
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